試用期間中・入社1か月で辞めたいとき|退職の手順と給料・保険の確認
・「試用期間中でも辞められる?」→契約はもう成立していて、ルールは本採用と同じ
・「聞いていた話と違う」→条件が違うなら直ちに解除できる決まりがある
・「辞めた後どうなる?」→給料・健康保険・失業保険で、1か月だと変わる点
辞めるか残るか、10問で今の段階がわかります。転職すべきか診断
入社してまだ1か月。説明されていた仕事と違う、教えてくれる人がいない、給料の連絡もない。「試用期間中に辞めたら、何か問題になるのでは」と不安になる人は多いはずです。
先に結論を言うと、試用期間中でも退職はできます。ただ、辞め方と辞めた後の手続きで、入社1か月ならではの注意点があります。
1. 試用期間中でも辞められる?
2. 辞める前に確かめたい3つのこと
3. 辞めると決めたら?伝えてから最終日までの流れ
4. 1か月で辞めると、保険とお金はどうなる?
5. 次の面接で何と言う?
6. まとめ
試用期間中でも辞められる?
辞められます。福島県の労働相談Q&Aによると、試用期間は会社が能力や適性を見る期間で、その間も労働契約はすでに成立しています。本採用の社員と同じ労働法が適用されます。
そのため、退職のルールも本採用と同じです。期間の定めのない契約(正社員の多くはこちら)なら、辞める意思を伝えてから2週間で契約が終わります(民法627条1項)。会社の同意は条件ではありません。
契約社員など、契約に期間の定めがある人はルールが変わります。パート・契約社員が契約途中で辞めたいときを先に読んでください。
辞める前に確かめたい3つのこと
入社1か月で辞めたくなる理由は人それぞれです。理由によって、取るべき行動が変わります。
1. 体調を崩していないか
眠れない、朝に体が動かない、食事がとれない。そんな状態が続いているなら、退職の段取りより先に医療機関を受診してください。どう動くかは、体調が落ち着いてから決めても遅くありません。朝のつらさについては仕事に行きたくない朝の対処にもまとめています。
2. 条件が求人や通知書と違っていないか
労働基準法15条で、会社は採用時に賃金や労働時間などの条件を書面などで示すことになっています。示された条件が実際と違う場合、働く人は契約を直ちに解除できます(同条2項)。
就職のために引っ越した人が、解除の日から14日以内に帰郷するときは、会社が必要な旅費を負担することも定められています(同条3項)。労働条件通知書と求人票、実際の給与明細やシフトを並べて、違う点をメモしておきましょう。
3. 給料が払われているか
給料日を過ぎても支払いや連絡がない場合は、労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談できます。総合労働相談コーナーは労働局や労働基準監督署の中にあり、相談は無料です。
3つとも当てはまらず、「なんとなく合わない」が理由なら、すぐ決めずに1〜2週間だけ様子を見る手もあります。判断の材料は入社半年で辞めたいときの判断と動き方が参考になります。
自社商品辞めるか決める判断シートと切り出しの台本は、退職・転職スタートキット(note・1,480円)にまとめています
辞めると決めたら?伝えてから最終日までの流れ
入社1か月だと引き継ぐ仕事は少ないはずです。それでも、次の順番で進めると後の手続きがスムーズです。
1. 上司に日付で伝える:「〇月〇日で退職させてください」と、日付を入れて伝えます。理由は「仕事内容が自分に合わないと判断しました」など1〜2文で十分です。言い出しにくいときは退職を言い出せないときにできることを見てください。
2. 退職届を出す:口頭だけだと「聞いていない」となりがちです。日付の入った退職届を出しておきます。書き方は退職届と退職願の違い・書き方にあります。
3. 返却物と書類の確認:健康保険証や社員証、パソコンを返します。離職票や源泉徴収票をいつ、どう受け取るかもこの時点で聞いておきます。
4. 最後の給料を確かめる:退職した人が請求すれば、会社は7日以内に賃金を支払うことになっています(労働基準法23条)。払われないときは、上の相談先へ。
1か月で辞めると、保険とお金はどうなる?
健康保険:任意継続は使えないことが多い
会社の健康保険を辞めた後も続ける「任意継続」は、退職日までに継続して2か月以上の加入期間が必要です(協会けんぽの案内)。入社1か月で辞めると、この条件を満たさない場合がほとんどです。
次の会社にすぐ入らないなら、国民健康保険に入るか、家族の扶養に入れるかを確かめます。年金・住民税と合わせて、退職後の手続きに期限順でまとめています。
月末に辞めるか、1日前に辞めるかで、その月の保険料が変わります。退職日を選ぶと保険料の差がわかるツールで先に比べておけます。
失業保険:その会社だけでは条件に届かない
自己都合で辞めて基本手当(失業保険)を受けるには、原則として離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上必要です(ハローワークの案内)。1か月の勤務だけでは届きません。
ただし「通算」なので、前の会社で雇用保険に入っていた期間を合わせて数えられることがあります。新卒からの転職で前の会社がある人は、離職票を持ってハローワークで確認してください。条件の詳しい見方は失業保険の基本にあります。
前の会社と合わせて12か月以上になりそうなら、失業保険ざっくり計算で日額ともらえる総額の目安を出せます。
次の仕事が決まるまでの生活費は、退職後の生活費の見積もり方で先に計算しておくと安心です。
次の面接で何と言う?
1か月での退職は、次の面接でほぼ確実に聞かれます。大切なのは、隠さずに短く事実を言い、次に何を確かめて会社を選んでいるかを話すことです。
答えの組み立て方は短期離職をした人の面接対策に、書類での書き方は転職回数が多い20代の書類の書き方にまとめています。次の会社選びで同じことを繰り返さないために、応募前に会社の残業・有給・離職を調べる方法も使ってください。
まとめ
- 試用期間中も労働契約は成立している。退職のルールは本採用と同じ
- 期間の定めのない契約なら、伝えてから2週間で終わる
- 条件が最初と違えば直ちに解除できる。給料が払われなければ労働基準監督署へ
- 1か月だと任意継続は使えないことが多い。失業保険は前の会社の期間をハローワークで確認
- 次の面接では、事実を短く言い、次に何を確かめたかを話す
まだ辞めるか迷っている人は、転職すべきか診断で10問に答えて、今の段階を確かめてみてください。