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「とりあえず3年」は本当?転職を迷う20代が確かめたい根拠と判断材料

2026年10月22日公開

この記事でわかること
・「3年いないとダメ?」→法律の決まりはなく、新卒の約3人に1人が3年以内に辞めている
・「年数で何が変わる?」→有給・失業保険・新卒枠など、実際に期間で決まる制度
・「残るか動くか」→3年待つ意味がある人・ない人の分かれ道

辞めるか残るか、10問で今の段階がわかります。転職すべきか診断

「とりあえず3年は働け」。転職を考え始めたとき、上司や親、先輩から言われることの多い言葉です。

ただ、なぜ3年なのかを説明できる人は多くありません。この記事では、「3年」の根拠になりそうな事実を公的な情報で確かめ、自分の場合に当てはまるかを考える材料を整理します。

目次
1. 3年いないとダメ?「3年」に決まりはない
2. 年数で何が変わる?期間で決まる4つのこと
3. 3年待つ意味がある人・ない人の分かれ道
4. 迷っている間にできること
5. 体調を崩しているなら、年数より先に相談を
6. まとめ

3年いないとダメ?「3年」に決まりはない

法律に「3年働かないと転職してはいけない」という決まりはありません。期間の定めのない雇用(正社員の多く)なら、退職の申し入れはいつでもできます。伝え方は退職を言い出せないときにできることにまとめました。

実際に、3年たたずに辞める人は少なくありません。厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」(令和4年3月卒、2025年10月公表)では、大卒の就職後3年以内の離職率は33.8%です。

内訳は1年目12.1%、2年目11.9%、3年目9.9%。約3人に1人が3年以内に最初の会社を離れています。くわしい数字は新卒の3年以内離職率まとめにあります。

「3年」は決まりではなく、目安の1つ。大事なのは年数そのものより、3年いることで自分に何が残るかです。

年数で何が変わる?期間で決まる4つのこと

一方で、働いた期間によって実際に変わる制度もあります。辞める時期を考えるときは、「3年」より次の区切りのほうが具体的です。

6か月有給休暇が10日付く(出勤8割以上) 12か月失業保険の加入期間の条件の目安 卒業後3年新卒枠に応募できるよう努力義務 会社ごと退職金・賞与は就業規則で確認

6か月:有給休暇が付く

労働基準法では、入社から6か月続けて働き、出勤すべき日の8割以上出勤すると、年次有給休暇が10日付きます(週5日勤務などの場合)。辞めるときの使い方は有給休暇を消化して退職する方法へ。

12か月:失業保険の条件の目安

自己都合で辞めて失業保険(基本手当)を受けるには、原則として離職前の2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上必要です(賃金の支払いの基礎となった日数が11日以上の月を数えます)。会社都合などの場合は、離職前1年間に6か月以上で足ります。くわしくは失業保険の基本をどうぞ。

卒業後3年:新卒枠に応募しやすい

若者雇用促進法に基づく指針では、会社に対し、既卒者が卒業後少なくとも3年間は新卒枠に応募できるよう努めることを求めています。「3年」に意味があるとすれば、入社から3年ではなく、この「卒業から3年」のほうです。

会社ごと:退職金や賞与の条件

退職金が何年目から出るか、賞与の支給日に在籍している必要があるかは、会社の規程で決まります。辞める時期を決める前に、就業規則や賃金規程を確かめておきましょう。

自社商品辞めるか決める判断シートと切り出しの台本は、退職・転職スタートキット(note・1,480円)にまとめています

3年待つ意味がある人・ない人の分かれ道

ここからは制度ではなく、考え方の整理です。次の質問に順番に答えてみてください。

心や体の不調が続いている? はい 年数より先に、医療機関や窓口へ相談 いいえ 1年後に身についていそうなことを具体的に言える? 言える 言えない 期限と目標を決めて残る 在職中に動く準備を始める

残る意味がある:身につくものを言える

「あと1年で一人で案件を回せる」「この資格が取れる」など、残った先に得るものを具体的に言えるなら、期限を決めて残る選択には意味があります。「来年の4月まで」「この案件が終わるまで」と区切ると、ただ我慢するのとは違う時間になります。

待つ意味が薄い:毎日が同じで、先が見えない

1年後の自分を思い浮かべても今と何も変わらない。そう感じるなら、3年という数字のために待つ理由は弱くなります。辞めるかどうかは別として、在職中に情報を集め始めておくと、選べる道が増えます。

より細かい判断のサインは、転職すべきか迷ったときの判断基準にまとめています。

迷っている間にできること

「辞める」と決める前でも、損をしない準備があります。どれも、残ると決めた場合にも役に立ちます。

「3年」と言ってくれた人の話は、理由ごと聞く

「とりあえず3年」と言う人の多くは、心配から言ってくれています。反発するより、「なぜ3年なのか」「その人が3年で何を得たのか」を聞いてみてください。

理由が「仕事の全体が見えるまで」なら、自分の職場では何年でそうなるかを考える材料になります。理由が「すぐ辞めると印象が悪いから」だけなら、面接での説明を準備すれば補える部分です。

在職中の段取りは在職中の転職活動の進め方にあります。

体調を崩しているなら、年数より先に相談を

眠れない、朝になると体が動かない、食欲がない。そうした状態が続いているなら、「3年」を考えるより先に、医療機関を受診してください。会社に産業医や相談窓口があれば、そこに話すこともできます。

どうするのがよいかは、人によって違います。自分だけで判断せず、医師や専門の窓口と一緒に考えてください。職場の問題(長時間労働やハラスメントなど)については、各都道府県労働局の総合労働相談コーナーでも相談できます。

朝がつらいときの考え方は仕事に行きたくない朝の対処にもまとめています。

まとめ

自分が今どの段階にいるのかを整理したい人は、転職すべきか診断で10問に答えてみてください。

出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」、兵庫労働局「年次有給休暇について」、秋田労働局・ハローワーク「基本手当の受給要件の案内」(PDF)、千葉労働局「学校卒業見込者等の採用枠について」。2026年10月22日確認。