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有給休暇を消化して退職する方法|残日数の確認から最終出社日の決め方まで

2026年10月20日公開

この記事でわかること
・残っている有給休暇の日数と、いつまで使えるかの確かめ方
・退職日から逆算して最終出社日を決める手順
・「有給は使わせない」と言われたときの考え方と相談先

伝え方が決まっている人は、退職届の下書きから。退職届メーカー

辞めると決めたら、残っている有給休暇は使い切ってから退職したい。そう思っても、「言い出しにくい」「そもそも使っていいのかわからない」と迷う人は多いはずです。

有給休暇は、条件を満たした働く人に法律で認められた休みです。この記事では、退職前に有給を残さず使うための順番を整理します。

目次
1. 退職前でも有給休暇は使える?
2. まず残日数を確認する
3. 最終出社日を逆算する4ステップ
4. 上司への伝え方
5. 「使わせない」と言われたら
6. まとめ

退職前でも有給休暇は使える?

使えます。山梨県労働委員会の労働相談Q&Aでは、労働者は原則として年次有給休暇を自由に取得でき、残日数によっては退職日まで有給休暇を取って出勤しないことも可能だと説明しています。

会社には、休む日をずらしてもらう「時季変更権」があります。ただしこれは、指定された日に休まれると事業の正常な運営が妨げられる場合に限られます。退職が決まっていて、ほかに振り替える日がない場合は、会社は時季変更ができず、指定どおりに与える必要があるとされています。

退職日より後に休みをずらすことはできない。だから、退職前の有給消化は会社が日程を変えにくい。

とはいえ、引き継ぎを放り出して休むと、最後に気まずい思いをします。同じQ&Aでも、引き継ぎを考えて上司と相談し、計画的に取ることを勧めています。「使える」ことを知ったうえで、段取りよく進めるのがいちばんです。

まず残日数を確認する

最初にやるのは、今何日残っているかを知ることです。給与明細、勤怠システム、人事部への問い合わせで確認できます。

フルタイムで働く人がもらえる日数

週5日など通常の働き方の場合、入社から6か月続けて働き、決められた労働日の8割以上出勤すると、最低10日の有給休暇がもらえます。その後は1年ごとに増えていきます(徳島労働局の案内より)。

勤続年数0.5年1.5年2.5年3.5年4.5年5.5年6.5年以上
付与日数10日11日12日14日16日18日20日

パートなど週の勤務日数が少ない人は、日数に応じて少なく付与されます。会社によっては、法律より早く・多く付与していることもあります。

使わなかった分は2年で消える

有給休暇の請求権は、労働基準法115条により付与された日から2年で時効になります。つまり、前の年に使わなかった分は1年だけ繰り越せます。たとえば入社1年半の人で、1日も使っていなければ「10日+11日=21日」が残っている計算です。

入社日と退職日を入れると、今の残日数の目安と、全部使ったときの最終出社日がわかります。有給休暇 日数計算

最終出社日を逆算する4ステップ

有給を全部使うなら、最後に会社へ行く日(最終出社日)は、退職日より前になります。次の順で決めると迷いません。

1有給の残日数を確認給与明細・勤怠システム・人事部 2退職日を決める転職先の入社日と重ならない日 3退職日からさかのぼる有給の日数分(土日・休日は数えない) 4引き継ぎが間に合うか確認足りなければ退職日を後ろへ 退職日を先に動かせば、有給を削らずに済む

ポイントは、有給の日数を削るのではなく、退職日を後ろにずらして調整することです。転職先が決まっているなら、入社日の前日までに退職日を置けば、在籍が重なりません。

全体のスケジュールは、次のような形になります。

引き継ぎ期間 有給消化 退職を伝える 最終出社日 退職日 有給中も、退職日までは会社に在籍している

月末に辞めるか月末前に辞めるかで、その月の社会保険料が変わることがあります。退職日を選ぶときは退職日シミュレーターで比べておくと安心です。

上司への伝え方

有給消化の話は、退職を伝える面談で一緒に出すのが一番スムーズです。退職日が決まったあとで言うと、「今さら」と思われやすくなります。

「〇月〇日付で退職させていただきます。残っている有給休暇が〇日ありますので、〇月〇日を最終出社日とし、それまでに引き継ぎを終えるよう進めます。」

このとき、引き継ぎの資料をいつまでに作るか、誰に渡すかの案も持っていくと、上司も「それなら」と受け入れやすくなります。退職を伝える面談の進め方は退職を言い出せないときにできることにまとめています。

退職日と最終出社日が決まったら、退職届に退職日を書いて提出します。退職届と退職願のどちらを出すかは、退職届と退職願の違いで整理しています。

「使わせない」と言われたら

「退職する人には有給はない」

退職予定かどうかで有給休暇がなくなることはありません。前の章のとおり、退職前で振り替える日がないときは、会社は時季変更ができないとされています。

「代わりに買い取るから出社して」

山梨県労働委員会のQ&Aでは、有給の買い上げを前もって約束して、その分の取得を認めないことは労働基準法39条違反になるとしています。一方、退職などで結果的に使えなかった日数に応じてお金を払うことは違法ではない、とも説明しています。

つまり「休ませない代わりに買い取る」と最初から決めることはできません。休むか、使い切れなかった分を相談するかは、まず自分の希望を伝えてから話し合いましょう。

話し合いで解決しないとき

何度伝えても応じてもらえないときは、都道府県労働局や労働基準監督署にある総合労働相談コーナーに相談できます。無料で、予約なしでも相談できます。伝えた日や相手の返事をメモしておくと、相談がスムーズです。

自分で交渉するのが難しい場合、有給の取得について会社と交渉できるのは、弁護士か労働組合が運営する退職代行です。

まとめ

在職中に転職先を探している人は、内定から入社日までの組み立て方を在職中の転職活動の進め方で確認しておきましょう。

まだ辞めるかどうか迷いがある人は、転職すべきか診断で10問に答えて、今の段階を整理してみてください。

出典:山梨県労働委員会事務局「労働相談Q&Aで解決! 年次有給休暇②」(PDF)(退職前の取得・時季変更権・買い上げ)、徳島労働局の年次有給休暇の案内(付与要件・付与日数・時効)、栃木労働局「年次有給休暇(第39条)」、厚生労働省「相談機関のご紹介(確かめよう労働条件)」、香川労働局の労働相談窓口の案内(PDF)(総合労働相談コーナーは予約不要・無料)。2026年10月20日確認。