入社1年目で辞めたいときに考えること|早すぎる?と迷う20代の整理法
・1年目で辞めたいと感じるのは珍しくない
・辞める前に、お金と失業保険の条件だけは確認する
・体調がつらいなら、判断より先に休むことと相談を
「まだ1年もたっていないのに辞めたい」。そう感じながら、「甘えだと思われるかも」「次が見つからないかも」と一人で抱えている人は多いはずです。
この記事では、感情を否定せずに、判断に必要な事実と考える順番を整理します。
1. 1年目で辞めたいのは珍しくない
2. 体調に出ているなら、まず休むことと相談を
3. 辞めたい理由を3つに分けてみる
4. 辞める前に確認したいお金と制度
5. 辞めると決めたら、在職中に動く
6. 残ると決めた場合にやること
7. まとめ
1年目で辞めたいのは珍しくない
厚生労働省の調査(令和7年10月公表)では、令和4年3月に大学を卒業して就職した人のうち、33.8%が就職後3年以内に離職しています。おおよそ3人に1人です。
同じ調査では、事業所の規模が小さいほど離職率が高い傾向も出ています。辞めたいと感じること自体は、特別なことではありません。
体調に出ているなら、まず休むことと相談を
眠れない、朝になると体が動かない、休日も仕事のことが頭から離れない。こうした状態が続いているなら、転職の判断より先に体を休めることを優先してください。
つらさが続くときは、早めに医療機関を受診しましょう。どの科にかかればよいかわからなければ、かかりつけ医や会社の産業医・保健師に相談する方法もあります。この記事は医療的な判断をするものではないので、体調のことは専門家に相談してください。
誰かに話を聞いてほしいときは、厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」で、電話・SNS・メールの相談窓口が案内されています。
パワハラや長時間労働など職場の問題が原因なら、都道府県労働局や労働基準監督署の中にある総合労働相談コーナーに相談できます。無料・予約不要で、面談か電話で専門の相談員が対応しています。
辞めたい理由を3つに分けてみる
体調に大きな問題がなければ、次は理由を整理します。1年目の「辞めたい」は、だいたい次の3つに分けられます。
| 理由のタイプ | 例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 慣れの問題 | 覚えることが多い、毎日が不安 | 半年〜1年で軽くなることもある。期限を決めて様子を見る |
| 環境の問題 | 上司との関係、長時間労働、職場の雰囲気 | 異動や相談で変わるか確認。変わらないなら転職で解決しやすい |
| 仕事内容の問題 | 職種そのものが合わない、やりたいことが別にある | 会社を変えても続く。職種を変える転職を考える |
自分の理由がどれに当てはまるかで、「残る」「異動を相談する」「転職する」のどれが合うかが見えてきます。判断の基準をもっと詳しく知りたい人は、20代が転職すべきか迷ったときの判断基準も読んでみてください。
「1年は続けるべき」は本当か
「最低でも3年」「せめて1年」とよく言われますが、決まったルールではありません。一方で、1年未満で辞めると次の面接で必ず理由を聞かれます。
大切なのは年数より、辞める理由と次に実現したいことを、自分の言葉で説明できるかどうかです。
辞める前に確認したいお金と制度
失業保険(基本手当)は、1年目だと受け取れないことがある
ハローワークの案内では、雇用保険の基本手当を受け取るには、原則として離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算12か月以上必要です。新卒で入社して1年たたずに自己都合で辞めると、この条件を満たさない場合があります。
倒産・解雇などで離職した人(特定受給資格者)や、正当な理由のある自己都合退職などの人(特定理由離職者)は、離職の日以前1年間に6か月以上で条件を満たす扱いがあります。自分がどれに当たるかは、個別にハローワークで確認してください。
また、正当な理由のない自己都合退職の場合、離職日が令和7年4月1日以降なら、7日間の待期のあとに原則1か月の給付制限があります。
生活費の目安を出しておく
辞めた後は、収入がない期間にも家賃や健康保険・年金などの支払いが続きます。転職先が決まるまでの期間を見込んで、手元のお金で何か月暮らせるかを一度計算しておきましょう。
退職そのものは、1年目でもできる
正社員のように期間の定めがない雇用なら、民法上は退職を申し出てから2週間で雇用契約が終わります。「1年目だから辞められない」ということはありません。言い出し方に不安がある人は、退職を言い出せないときにできることで手順を整理しています。
辞めると決めたら、在職中に動く
1年目での転職は「第二新卒」として扱われることが多く、未経験の職種にも挑戦しやすい時期です。ただ、焦って決めると同じ悩みを繰り返しがちです。
- 辞めたい理由と、次に変えたいことを1行ずつ書く:面接で必ず聞かれる部分の下書きになります
- 第二新卒向けの求人を見て、相場を知る:どんな仕事に応募できるかがわかると、気持ちが落ち着きます
- 内定が出てから退職を伝える:収入の空白を作らずに済みます
動き方の全体像は第二新卒の転職はいつ・どう動くにまとめています。職務経歴書で手が止まりそうな人は、職務経歴書を1時間で下書きする手順も役に立ちます。
残ると決めた場合にやること
整理した結果「もう少し続けてみる」と決めた場合も、ただ我慢するのではなく、期限と確認ポイントを決めておくと気持ちが楽になります。
- 見直す日を決める:「3か月後にもう一度考える」とカレンダーに入れておく
- 変わってほしいことを1つ決める:業務量、担当、上司との関わり方など
- 信頼できる人に一度話す:先輩や人事に相談すると、異動などの選択肢が見えることもある
見直す日が来ても状況が変わらなければ、そのときは転職を具体的に考えるタイミングです。
まとめ
- 大卒の約3人に1人が3年以内に離職している。1年目の「辞めたい」は珍しくない
- 体調に出ているなら、判断より先に休むこと・受診・相談を
- 理由を「慣れ・環境・仕事内容」に分けると、残るか動くかが見えやすい
- 1年目の自己都合退職は失業保険の条件を満たさないことがある。次を決めてから辞めるのが安全
自分が今どの段階にいるのか整理したい人は、転職すべきか診断で10問に答えてみてください。