年の途中で転職・退職した20代の年末調整と確定申告|源泉徴収票の出し方
・「転職先で年末調整してもらえる?」→12月31日に在籍していれば対象。前職の源泉徴収票が必要
・「前の会社が源泉徴収票をくれない」→記録を残して求め、だめなら税務署に届出
・「年内はもう働かない」→年末調整は受けられないので、確定申告で納め過ぎを取り戻す
11月ごろ、新しい会社から年末調整の書類が配られます。年の途中で転職した人は、そこで「前の会社の源泉徴収票を出してください」と言われます。
退職したまま年を越す人は、年末調整そのものがありません。どちらの場合に何をすればいいか、国税庁の案内をもとに整理します。
1. 自分は年末調整の対象?12月31日にどこにいるかで決まる
2. 前職の源泉徴収票はいつ・どこに出す?
3. 源泉徴収票をもらえないときはどうする?
4. 年内に再就職しない人は確定申告で取り戻す
5. 2026年分は基礎控除などが変わる
6. まとめ
自分は年末調整の対象?12月31日にどこにいるかで決まる
年末調整は、毎月の給料から引かれた所得税を、1年分の正しい税額と比べて精算する手続きです。会社が12月の給料などで行います。
国税庁によると、1年を通して勤めている人だけでなく、年の途中で就職し、年末まで勤めている人も対象です。前の会社の給料も合わせて計算します。
対象になるには、年末調整の日までに「扶養控除等(異動)申告書」を会社に出しておく必要があります。入社時に書いた人が多い書類です。
年の途中で退職した人は、12月の給料を受け取ってから辞めた場合などを除き、原則として年末調整の対象になりません。
前職の源泉徴収票はいつ・どこに出す?
源泉徴収票は、その年に払われた給料と、引かれた所得税・社会保険料が書かれた紙です。新しい会社はこれを見て、前職の分を足して計算します。
国税庁の案内では、年の途中で退職した人への交付期限は退職後1か月以内です。届いたら、なくさずに保管しておきます。
提出先は新しい会社の担当者です。年末調整の書類(扶養控除等申告書・保険料控除申告書など)と一緒に出すよう案内されることが多いので、配られた説明に従ってください。
退職の前後でやる手続き全体は、退職後の手続き(健康保険・年金・住民税)に期限順にまとめています。
辞めた後に自分で払った保険料も書ける
退職してから次の会社に入るまでの間に、国民年金や国民健康保険を自分で払った人もいるはずです。これらは社会保険料控除の対象です。
新しい会社の「保険料控除申告書」に書いて申告します。国民年金保険料は、支払った金額がわかる書類(控除証明書など)を付ける必要があるので、届いたものは捨てずに取っておきます。
源泉徴収票をもらえないときはどうする?
退職から1か月たっても届かないときは、まず前の会社に交付を求めます。国税庁は、そのやり取りを記録しておくよう案内しています。
- 日時・場所・相手の名前
- 方法(電話・メールなど)
- 相手の答え
事務手続きの途中ということもあるので、交付の時期を聞いて少し待つのも一つです。それでも届かなければ、住所地を受け持つ税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を出せます。
添える書類は、給与明細があればその写しと、会社に求めた記録です。届出を受けた税務署は会社に交付を促しますが、法的な強制力はありません。届出の後も、自分で会社に求め続けます。
なお、一度受け取った源泉徴収票をなくしたときの再発行は、この届出の対象外です。前の会社に直接お願いします。
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年内に再就職しない人は確定申告で取り戻す
年の途中で辞めて、その年のうちに再就職しない人は、年末調整を受けられません。毎月の給料から引かれた所得税は「1年働く」前提で計算されているため、納め過ぎになることがあると国税庁は案内しています。
戻してもらう手続きが還付申告(確定申告)です。対象の年の翌年1月1日から5年間出せます。急ぐ必要はありませんが、書類がそろったら早めに出すよう勧められています。
用意するもの
- 前の会社の源泉徴収票
- 退職後に自分で払った国民年金・国民健康保険の金額がわかるもの
- 還付金を受け取る口座
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」なら、画面の案内に沿って金額を入れると申告書ができます。わからない点は住所地の税務署で聞けます。
退職月によって社会保険料や住民税がどう変わるかは、退職日は月末と月の途中どちらがいい?で図にしています。辞めてから次が決まるまでのお金は、退職から失業保険が出るまでの生活費で見積もれます。
2026年分は基礎控除などが変わる
令和8年度の税制改正で、所得税の基礎控除が引き上げられ、給与所得控除の最低保障額も65万円から74万円になりました。令和8年(2026年)分から使われます。
ただし毎月の源泉徴収は11月まで今までどおりで、新しい控除は12月の年末調整でまとめて精算されます。
基礎控除の金額は所得の区分ごとに違います。自分の場合の手取りの目安は、年収→手取り計算で確かめられます。
まとめ
- 12月31日に会社にいれば、転職組も新しい会社で年末調整を受けられる
- 前職の源泉徴収票は退職後1か月以内に届く。新しい会社に出す
- もらえないときは記録を残して会社に求め、だめなら税務署に不交付の届出
- 年内に再就職しない人は、翌年1月1日から5年間、還付申告で精算できる
- 2026年分の控除の引上げは12月の年末調整で精算。受けない人は確定申告で
まだ辞めるかどうか迷っている段階なら、転職すべきか診断で10問に答えて、今の段階を確かめてみてください。